安全防災プラン:家具の転倒防止(ポール式器具(突っ張り棒)の落とし穴)

地震で家具が倒れると幼児にとっては生命の危機です。

2022年11月01日

2014年05月01日

阪神・淡路大震災

  • 阪神・淡路大震災でお子さんをなくされた方が話されていました。
    「そばに居たのにタンスが一瞬で倒れて助ける時間がなかった」

家具が転倒しないように対策をしましょう。

ポール式器具(突っ張り棒)の落とし穴

  • [ユーリン]ユーリン: 耐力200キロとか300キロとか宣伝していますがその性能を発揮するには天井に十分な強度が必要です。 木造住宅だともしかすると天井は9ミリ厚の石膏ボードかも知れません。 (石膏ボードは少しでも破損するともろくなります) 取り付ける位置によっては天井を支えている木(野縁)が無いかも知れません。
  • ポール式器具(突っ張り棒)を締め付け中に天井が浮き上がるケースでは要注意です。
    天井に強度がないと地震の時天井が破れてポール式器具(突っ張り棒)が役目を果たせなくなります。
  • ポール式器具(突っ張り棒)が機能しないイメージ図

木材(野縁・柱等)の探し方

  • ポール式器具(突っ張り棒)を取り付ける位置に下地の木があるか確認しましょう。
    天井や壁を金づちで叩くと下地の木があるところは音が違います。ただし下地の木の中心を見つけるのは難しいです。
    耐震診断に使う下地探知用センサーを使って調べることも可能ですが一番安価で確実な方法は仮止め釘を打ってみることです。
  • 野縁の探し方
  • 仮止め釘が30ミリの長さをお使いください。釘を抜くときはペンチで引っ張って抜いてください。
  • 仮止め釘

天井に横板を渡しましょう

  • ポール式器具(突っ張り棒)の位置に野縁の木がない場合天井に添え板として板を釘留して取り付けてからポール式器具(突っ張り棒)を取り付けましょう。 家具を正面から見て2か所以上下地の木がある場合添え木を家具正面と平行に渡しましょう。
  • 添え板

天井に縦板を渡しましょう

  • 家具を正面から見て2か所以上下地の野縁の木がない場合はポール式器具(突っ張り棒)のそれぞれの位置に添え木を縦に渡しましょう。
  • 添え板

クロス貼の穴を後で補修する方法

  • [ユーリン]ユーリン: 借家だったりすると穴があけられないと思ってませんか。仕上がクロスでも補修することができます。
    (住宅建築で電気屋さんは仕事が最後になります。クロスを傷付けたとき電気屋さんはコンセントプレートで隠れるクロスを切り取って自分で補修しています)
    家具を移動した時釘穴を補修するためのクロスを確保しておきましょう。
  • 手順(1)添え木の下地の木の位置に穴をあけます。
  • 穴をあけた板
  • 手順(2)添え板を天井に合わせ仮止め釘で穴の位置をクロスに付けます。
  • 手順(3)仮止め釘で印を付けた位置のクロスを2から3センチ角にカッターで切れ目を入れてクロスを剥がします。 剥がしたクロスをなくさない様に両面テープを張って添え板の裏に張り付けておきます。
  • クロスを剥がす
  • 手順(4)ビスを使って添え板を取り付けポール式器具(突っ張り棒)取り付けます。
  • 手順(5)後日家具が移動になり添え板を取り外したとき。釘穴部分を紙ペーパーで平らにして添え板の裏に張り付けていたクロスを使って補修します。 仮止め釘の穴はマイナスドライバの先で押さえると見えなくなります。
  • これまでこの方法で補修箇所に気付く人はいませんでした。

その他の対策

  • 和室等の家具の対策も掲載されています。

東京消防庁(外部リンク)